03-3464-8713 web予約
根管治療

根尖性歯周炎(歯の根の病気)の原因と治療法と予防法【後悔したくない人必見!!】

こんにちは。

プリズムタワー工藤歯科の工藤有加です。

以前、虫歯が深くて、歯の神経を取ったんだけど、

歯医者でレントゲンを撮影したら、根の先に病気があると言われた。

根尖性歯周炎だと言われた。

被せ物までしてある。

説明聞いたけど、よくわからないなあ。治療した方がいいのかな?

本当のところ、どうなんだろう?

と悩む人のために、書いてみたいと思います!

この記事を読むと、根の病気の原因と、さまざまな治療法を理解出来、予防法もわかります!

1、歯の根の病気(根尖性歯周炎)ってどんな病気?

歯の根の先の部分にできる病気「根尖性歯周炎」。

この病気は、一度治療をすれば治ることの多い虫歯の治療と違って、ちょっと厄介なんです。

 

根の先の骨の病気。

神経よりも奥の骨にできる病気なので、歯の表面の病気の虫歯とは、次元が違ってくるんですね。

虫歯の次の次の段階。

骨の中の感染なんです。

 

 

2、歯の根の病気(根尖性歯周炎)の症状

どうやって自覚することが多いかというと、腫れぼったく感じて、噛むと痛い、と訴える事が多いです。

あとは、歯の根本の歯茎ののあたりに、ニキビみたいなものができてわかることも多いです。

ひどくなると、顔半分が腫れて、耳や顎の下のリンパまで痛くなることもあります。

怖いですね。

一方で、全く痛みなく、レントゲンで根の先に黒い影が見えてわかる場合もあります。

 

どんな歯に多い病気か、というと、以前、神経の治療を受けた歯になる場合が多いです。

あとは、大きな虫歯があって、放置し続けているとそうなります。

また、歯にひび(クラック)が入ったりして感染し、根の先に病気ができる場合もあります。

 

どんな状態かというと、歯の髄の部分(神経の部分)に、何かしらの原因で感染が起こり、膿が溜まってしまい、その部分の骨が溶けている状態なんですね。

 

炎症の強度や、状態により、痛みの度合いが異なってきます。

 

骨の中で病気が大きくなっている時は、内圧が高まって痛みを感じることが多いです。

病巣が大きくなってしまい、膿の出口を作り終えて内圧が下がれば、痛みが軽くなります。

膿の出口のニキビみたいなものは、歯茎にできる時もありますし、顔の皮膚にできることもあります。

 

しかし、痛みが治まったからといって、放置して良いものではありません。

 

歯科医師の診断のもと、病気があっても、経過観察する、という方法をとることもあります。

一度感染すると、その感染源を取り除かない限り治りません。

治療をしても再発し、病気を繰り返すこともあります。

 

3、歯の根の病気(根尖性歯周炎)の原因

 

歯の根の病気の原因と考えられるものは、根(神経の部分)のバイキン感染が原因です。

神経の部分にバイキンが入って、根の先の骨まで感染してしまっている状態。

根の骨の部分の感染や、根の部分への刺激が原因となります。

 

原因としてよくあるのが、放置してしまった深い虫歯。

猛烈に痛い時期を放置してしまった結果、神経が死んで腐ってしまい、骨へ感染してしまった。

結果、虫歯の早いうちに治しておけば1回の治療で済んだのに、骨に感染してしまうと、何回も治療が必要になってしまいます。

 

あと、多いのは、前の根の治療がうまくいってない場合の、根の再感染です。

根の形態はとても複雑なため、根の治療は、他の治療と比べて、再治療になる場合が多いんです。

ラバーダムして、ちゃんとした薬液を使って、交互洗浄して、マイクロ使って、根の先までちゃんとアプローチしたとしても再治療になることがあります。

どんなスーパースターが根の治療をしても、数%は根の再治療になる。これが現実。

でも、再治療にならないような工夫はできます。

その歯科医院や、歯科医師のやり方で、その歯が再根管治療になるかならないか、その歯の運命は左右されてしまう、とっても過言ではありません。

 

また、歯軋りや、外傷により、歯にヒビが入って根が感染してしまう場合があります。

痛みがある場合は気がつきますが、知らない間に根の先に病気ができる場合もあります。

 

また、深い虫歯治療をして、神経を一度保護し、一旦治った状態になったとしても、実は、知らない間に神経が感染していて、後日、痛みや違和感が出て、気が付く場合もあります。

良かれと思って、歯科医師が努力をして深い虫歯の神経を残して、一旦神経を残したとしても、痛みが出て感染が神経やその下の骨に拡がってしまうリスクがあるので、注意が必要です。

 

また、歯周病がひどくなって、根に感染する可能性もあります。

 

適合の悪い被せ物の間からバイキンが入ってしまい、神経から根に感染して根の先の骨の病気になる場合もあります。

 

いろんな原因がありますね。

 

 

 

 

4、歯の根の病気(根尖性歯周炎)の治療方法

1、歯の神経を消毒する方法(感染根管治療)

 

治療方法で、一番一般的なのは、被せ物や虫歯を除去したりして、根の消毒をする方法です。

感染根管治療といいます。

一番最初の根の治療は、一番成功率が高いので、最初の歯へのアプローチがとても肝心。

1回目、うまくいかなかった根は、2回目同じ治療をしても治らないケースもあります。

 

 

2、感染している骨を除去する方法(歯根端切除術)

 

歯茎に切れ目を入れて、感染している骨の部分を除去する方法です。

しっかり根の治療ができている場合や、太い土台が入っていて、根の治療が難しい場合に行われることが多いです。

しかし、根の治療よりも成功率は高くありません。

 

3、再殖(一度抜いて、根の先の病気を除去して骨の中に戻す方法)

 

感染している歯を一度抜いて、抜いた歯の病気を切除し、また同じところに埋め直す方法です。

これも、根の治療よりも成功率が低い、ウルトラCみたいな治療法とも言えるでしょう。

 

4、抜歯

病巣が大きくなりすぎてしまい、治療をしても成功が見込めない場合、抜歯をする場合もあります。

 

 

5、投薬(対症療法)

腫れや痛みがひどく、再治療や外科処置をしない場合、薬を飲んで様子を見る場合もあります。

 

6、切開・排膿(対症療法)

腫れがひどい場合、切開をして、膿を出しやすくする場合があります。

投薬と併用することが多いです。

 

 

最悪、歯を失ってしまう歯の根の先の病気。

怖いですよね。

 

 

 

5、治療するかしないかの判断について

一度なってしまうと、厄介な、感染根管治療。

最悪、抜歯になってしまったり、根の治療をしても繰り返す場合もあります。

治療した方がいいか?悩む人も多くいるのではないでしょうか。

以下、治療した方がいい場合と、しない方がいい場合について、10年以上臨床に携わってきた一歯科医師の私の見解を書いていきますね。

 

1、感染根管治療などの治療介入した方がいい場合

・治る見込みが高い、と判断出来る場合

・患者様もリスクを承知の上、治療を望む場合

・健康な歯質が多く残っている場合

・メタルコアが入っていない、など、除去して歯が折れてしまうリスクが少ない場合

・1回目の根の治療の場合(1回目の根の治療の成功率が一番高いです)

 

しかし、治療介入すると、思わぬ抜歯をせざるを得ないケースもあるので

注意が必要です。

 

2、感染根管治療などの治療介入しない方がいい場合

・治療しても治る見込みが少ない場合

・症状が強くない場合

・患者様が積極的な治療を希望しない場合

 

です。

 

積極的な治療介入したが故に、抜歯をしなくてはならない理由が見つかり、泣く泣く抜歯に至る場合もあるます。

治療するかどうかは、担当の歯科医師と、よく相談してから決めてくださいね。

 

6、根尖性歯周炎の予防について

一度なってしまうと、厄介な根尖性歯周炎。

絶対になりたくないですよね。

そこで、予防法です。

1、虫歯にならないような生活をする

2、定期検診・メンテナンスを定期的に受ける

3、治療介入した方がいい虫歯は放置せず、早めに治す。

5、虫歯を治すときは、最善の最小限の治療を選択する。

6、根の治療になった場合も、1回目の根の治療の成功率が一番高いので、1回目の根の治療時に最善を尽くす選択をする。(根の

 

 

7、まとめ

根尖性歯周炎は、一度なってしまうと、本当に厄介です。

 

解剖学的に、根はとても複雑なので、再治療になる可能性があるということ。

また、歯科治療は全て外科処置であるが故に、治療介入してはじめて、歯が割れていたり、穴が空いていたり、などが明らかになる場合があり、泣く泣く抜歯になってしまうケースがあります。

 

根の治療の成功を願って治療を受けた。

けど、再発して抜歯になってしまった場合、根の治療費、被せ物を自由診療で支払った場合、その費用は、どうなるのか?

そこまで説明してもらった方がいいですよ。

 

医院により、設定が異なります。

ちなみに、当院で行った自費治療の5年以内のトラブルは、

100パーセント、当院の補償の範囲内で再治療が受けられます。

 

治療内容によっては、補償外になる場合もあるので、詳しく知りたい方はお問い合わせください。

患者様の状態によって、違いますので、必ず、当院での診査・診断は受けてくださいね。

 

その歯にとって、成功率の高い治療なのか?

保険の再治療をして、治癒する見込みはあるのか?

などを診査・診断する必要があります。

 

治療介入すると、抜歯に至る可能性の方が高いだろうと判断する場合は、感染根管治療はせずに、本当に抜歯が必要になるまで抜歯しないで様子を見る場合もあります。

 

その場合は、現状維持です。

本当に抜歯が必要な時が来るまでメンテナンスで様子を見る場合もあります。

根の病気があっても、症状がなく、口腔内で機能している、噛めているなら、なおさら、現状維持の選択肢はあっていいと思います。

 

ただし、定期的なメンテナンス下で、歯科医師の管理のもとに、というのが条件です。

 

現状を保っていた歯がどうしても抜歯せざるを得ない状況になった場合に、より、成功率の高い、インプラントやブリッジをするといった選択をする場合もあります。

 

この時にはじめて、自由診療を選択し、費用をかけると、成功率の低いと思われる根の治療や被せ物に余計な費用はかかってないので、結果、費用は安く済むこともあります。

 

しかし、根の治療の再治療の成功率が、インプラントの成功率より低いからと言って、助かりそうな歯も早めに抜いてインプラントをしてしまう、というのも、ちょっと早まりすぎで、オーバートリートメントだと感じます。

いずれにしても、根の先に病気があるから、すぐに根の治療をしなければいけないということではありません。

根の先に病気があったら、今の状態について正しく診査・診断をしてもらって、選択肢を提示してもらい、その治療を選択するリスクについてよく理解してその治療をする必要があります。

 

少しでも参考になれば幸いです。

最後まで、読んでいただいてありがとうございました!

 

 

 

 

Youtube 工藤有加 プリズムタワー工藤歯科 副院長 歯科医師。歯学博士。
昭和大学補綴科 非常勤講師。
昭和大学歯科病院で8年間勤務した後に、プリズムタワー工藤歯科で12年、一般歯科診療に携わっています。
歯周病の権威である、歯周病専門医・指導医の院長のもと、患者様の悩みに寄り添った治療を心掛けています。
患者様に一生、健康な歯で過ごしてほしい。そんな思いで、日々の歯科診療に携わっています。
いつでもご相談お待ちしています。
最新情報を発信しています。

カテゴリー

タグ

検索