こんにちは。
プリズムタワー工藤歯科の副院長の工藤有加です。
朝起きると口が臭い!と感じたり、家族や恋人から言われたことはありませんか?
朝の口臭の原因はいくつか考えられます。
できたら、朝起きた時も口の中ができるだけ臭くない方がいいですよね?
そういった方のために
・朝の口臭が気になったら、まず、どうしたらいいか?
・自分でできる朝の口臭対策
・朝の口臭の原因アレコレ
・虫歯を治す材料にも口臭の原因となるものがある!
・まとめ
の順番で書いていきたいと思います。
1、朝の口臭が気になったら、まず、どうしたらいいか?
朝の口臭が気になる方は、一度、歯科医院に行っていただいて、口の中に治すべき問題点がないかどうか、チェックしてもらうことを強くお勧めします。
理由は大きく分けて2つ
・口の中の問題点には、自分では気が付きにくい
・口臭には、原因があることがあり、その原因に早めに気がついた方が良い場合が多い
からです。
主な口臭の原因は、歯や、歯の周りの口の中の汚れ、プラークです。
汚れは、当然、健康な歯にも付きますので、丁寧に歯ブラシをすれば、口臭が軽くなる場合もあります。
しかし、口臭の原因に、口の中の問題が隠れていることが多いです。
例えば、歯周病、虫歯、合わない被せ物やブリッジや入れ歯・・・
それを放っておくと、問題が大きくなり、早く治したほうがよかった、という結果になることも考えられるので、早めに問題が隠れてないか、信頼のできる歯科医院でチェックをお受けになることをお勧めいたします。
2、歯科医院に頼らないで、自分でできる口臭の対策
歯科医院に今すぐ行けない方のために、自分でできる、朝の口臭を消す対策を書いていきたいと思います。
①夜の歯ブラシを丁寧にする
夜、寝る前の歯ブラシで汚れはちゃんと取れてますか?
夜寝る前の歯ブラシできちんと汚れを取ると、朝の口臭をぐんと減らせる可能性があります。
なぜかというと、口臭の主な原因で、一番最初に考えられるのは、歯の汚れ、プラーク(バイキンのねばねばした塊)だからです。
口臭の主な原因として考えられるプラークを、夜の歯ブラシで徹底して除去することで、朝の口臭をかなり減らせる可能性があります。
歯ブラシの方法は、歯科医院で直接、指導を受けた方がより、効果的です。
自分の歯ブラシの癖を診てもらって、どのようにしたら、より効果的に汚れが取れるかを教えてもらえるからです。
夜の歯ブラシを徹底すると、かなり朝の口臭が減らせる可能性が高いです。
②歯間ブラシやフロスを併用し、徹底的に自分で綺麗にする
歯間ブラシやフロスを併用することで、さらに朝の口臭を自分で減らせる可能性があります。
なぜかというと、歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは取りきれません。
歯間ブラシや、フロスを併用することで、歯の間の汚れを取ることができます。
フロスや歯間ブラシは、歯ブラシの前と後、どちらがいいの?と迷われた方、いるかもしれませんが、どちらでも構いません。
歯間ブラシやフロスの使い方がわからない場合、多くの歯科医院で、保険診療の範囲内で、指導医してもらうことが可能ですので、かかりつけの歯科医院に聞いてみてください。
そうすると、朝の口臭を少しでも減らすことができます。
③舌の汚れも柔らかいブラシで丁寧にとる
舌の上の汚れを柔らかめのブラシで丁寧にとると、口臭を減らせる可能性があります。
舌の上も、汚れが溜まって、口臭の原因となるからです。
歯を磨く時に、
・歯を磨いた歯ブラシを軽くあてて擦る
・舌専用のブラシで擦る
どちらでも良いので、舌もブラシで丁寧に汚れを取り除くと、朝の口臭を軽くすることができます。
全員、舌をブラシで擦って綺麗にする必要があるのか、というと、そういうわけではありません。
舌の表面は、実は、自浄作用があるので、舌苔の心配をしなくていい人もいます。
・唾液がよく出る人
・舌の先が安静時は、顎の前歯の裏側あたりに当たっている
・よく喋ったりして舌がよく動いてる
・食物繊維の多い食事をしている
上記に当てはまる方は、舌こけをわざわざこすらなくても自浄作用で綺麗な状態が保てている可能性もありますので、わざわざ舌をブラシで綺麗にする必要はないかもしれません。
逆に、舌苔を柔らかめのブラシで除去した方が良い方というのは、自浄作用がうまく働かない方です。
・舌が低位置であまり動かない人
・唾液が少ない人
・あまり喋らない人で舌の運動が少ない人
・食事で食物繊維が少なく、柔らかいものばかり食べる人
上記に当てはまる方は、自浄作用が働かなくなり、舌苔が貯まり、口臭の原因となる場合があります。
舌苔が溜まっている方は、舌苔が原因で口臭になっている可能性がありますので、柔らかめのブラシで舌の表面を優しく擦ることで、舌苔が除去できることで、朝の口臭が減らせる可能性があります。
④口を閉じて呼吸する
普段から、口を閉じて鼻で呼吸するようにすると、口臭を防げる可能性があります。
なぜかと言うと、口を普段から開けて生活していると、口の中が乾燥して、歯周病が進みやすくなり、口臭が強くなるからです。
口を開けたままにしておくと、口の中が乾燥しますよね。
そうすると、唾液による自浄作用、唾液の働きで自分自身で汚れを流す作用に期待ができなくなります。
日中も、夜中寝ている時も、できるだけ、口を開けないで、鼻で呼吸をすると、口の中の乾燥を防具ことができ、唾液による自浄作用が期待できるので、朝の口臭を減らせる可能性があります。
出っ歯で、鼻呼吸が難しい場合もあります。
その場合、出っ歯を矯正治療で治すと、鼻呼吸ができるようになる場合もあります。
鼻の病気が原因で、鼻呼吸が難しい場合もあるかもしれないので、鼻呼吸が難しい場合は、耳鼻科の先生に相談されるのも良いと思います。
⑤ニンニクなど、口が臭くなりやすいものを夜食べない
口臭の原因となるような食べ物や嗜好品を口にしない方が、口臭は防げます。
・ニンニク
・ネギ
・納豆やキムチなどの発酵食品
これらは、夜、食べるのを避けると、朝の口臭は防げる可能性が高いです。
⑥入れ歯は外して寝る
入れ歯は外して寝た方が、朝の口臭は防げます。
理由は、入れ歯は、外して寝た方が、清潔だからです。
入れ歯を外さないで寝ている場合、入れ歯やバネのかかっている歯の周りのバイキンが増えやすくなってしまうので、朝起きた時の口臭の原因になってしまいます。
外したら、入れ歯洗浄剤につけておいてくださいね。
そうすると、朝、清潔な入れ歯をお口の中に入れることができます。
入れ歯を外して、口の中もできるだけ綺麗にして寝ると、朝の口臭は防げる可能性が高くなります。
⑦タバコを止める
タバコを止めると、口臭が防げる可能性があります。
タバコを吸っていると、歯周病の重症化のリスクが吸ってない人の何倍も高くなるからです。
タバコ自体も臭いですしね。
タバコを止めると、朝の口臭も防げる可能性が高くなります。
3、口臭の原因と対策
口臭の原因と対策で、知っておいてほしいことを書きます
①歯周病
歯周病があると、口臭を引き起こしてしまいます。
歯周病を起こす菌が口の中にいると、その菌が悪臭を放つからです。
知らず知らずに進んでしまう歯周病。
口臭が少しでも気になる方は、早めに歯科医院に行って検査してもらうことをお勧めします。
②虫歯
虫歯があると、口臭を引き起こしてしまいます。
虫歯があるということは、その虫歯の部分に大量の虫歯菌がいるということで、その虫歯菌が悪臭を放ちます。
虫歯は、ある程度進むと痛みが出ますが、その痛みを放っておくのは危険ですし、虫歯が隠れている場合もあります。
朝の口臭の気になる方は虫歯があるかないかのチェックもしてもらうといいですよ。
③自分の歯とあっていない不適合な被せ物やブリッジ
自分の歯とあっていない、汚れの溜まりやすく、磨きにくいブリッジは、自分の歯と合っていない可能性があります。
歯ブラシをしても取れない汚れが、ブリッジと自分の歯との間にあるため、プラークが溜まっていくので、口臭の原因となります。
なぜなら、汚れが溜まると、バイキンの温床となり、そのバイキンが悪臭を放つからです。
ブリッジで治した範囲が大きいと、なおさら口臭の原因となります。
ちゃんと磨いているのに、臭い人でブリッジが入っている人は歯科医院でチェックしてもらってくだいね。
歯科医院できちんとチェックしてもらって、必要に応じて、治療し治すと、口臭を減らせる可能性は高いです。
④磨けていない親知らず
親知らずがあって、そこに汚れが溜まっていると、口臭の原因となります。
親知らずがよく腫れて痛くなりますが、その原因も、歯の汚れ、プラークが原因のことがほとんどです。
よく腫れる親知らずや、磨きにくい親知らずは、朝の口臭の原因となる、ということです。
⑤歯並びが悪く、磨き残しがある
歯並びが悪いと、口臭の原因となります。
なぜなら、悪い歯並びの部分は磨きにくく、汚れが溜まりやすいからです。
歯並びが悪いと、汚れが溜まって口臭の原因となるだけではなく、虫歯や歯周病にもなりやすくなります。
歯並びが悪いと、朝の口臭を引き起こしている可能性があります。
⑥糖尿病やガンなど、全身的な疾患がある
糖尿病や、ガンなどの全身疾患があると、口臭の原因となることがあります。
口は、胃や肺などの内蔵と繋がっているからです。
歯周病を防ぐと、糖尿病をはじめとした全身疾患もコントロールできる可能性があります。
糖尿病と歯周病は深く関連性があるので、歯周病を治すのと同時に、糖尿病も一緒にコントロールしましょう。
そうすると、朝の口臭も軽くできる可能性があります。
4、保険の白い歯は、実は口臭の原因となりやすい!!
歯を治す材料にも、口臭の原因となりやすいものがあるのをご存知でしょうか?
実は、プラスチック含有量の多い材料は、口臭の原因となります。
なぜなら、プラスチックは、顕微鏡レベルだと、無数の穴があいていて、年数が経つと劣化して、汚れの溜まりやすい原因になってしまうからです。
例えば、小さな虫歯であれば、プラスチックの材料が一番適している場合もあります。
気をつけたいのは、大きな虫歯を治す時です。
大きな虫歯で、歯茎に近い部分まで材料が及ぶ場合は注意が必要です。
大きめの虫歯を、保険の白い歯で治すと、口臭の原因となる可能性が高いです。
つまり、保険の白い歯は、実は、プラスチック含有量が高いので、口臭の原因となりやすいです。
大きな虫歯を治す時は、金属や、セラミック、ジルコニアなどのツルツルした材料を選ぶようにすると、朝の口臭が減らせます。
5、まとめ
口臭の気になるかた、今後、口臭を防ぎたい方へ、大切なことをまとめました。
①定期的に歯科医院で歯周病のチェックをしてもらうのが一番大事
定期的に歯周病のチェックすると、口臭がかなり減らせる可能性が高くなります。
なぜなら
・歯科検診での歯周病のチェック後に、歯のクリーニングは多くの歯科医院で必ず行う
・隠れている虫歯や歯周病が見つかり、治療してもらえる
・歯ブラシの癖がわかるので、ホームケアも上手になる
口臭がある、ということは、病気が隠れているかもしれない重要なサインです。
その重要なサインを、受け取って歯科医院に一回行ってチェックを受けるか、
そのサインを軽視して、大したことないし、と流してしまうかで、
歯科医院に行くかどうか判断の分かれ道になります。
ここで、歯科医院に行くか行かないかで、大きな今後の口の中の健康を手に入れるか、気がつかないうちに歯を失うような人生になって行くのか、人生の別れ道になってしまうと言っても過言ではありません。
多くの口の病気の原因となる歯の汚れは、自分では取りきれない、歯ブラシだけでは十分に取りきれないことがほとんどです。
口臭を重要なサインとして受け取り、一度、問題がないかどうか、歯科医院で定期検診を受けて、チェックしましょう。
②歯周病・虫歯・親知らずなどの口の中の病気は治す
虫歯や歯周病や親知らずなどの治療すると、口臭を減らせることができます。
なぜなら、治療すると、口の中のバイキンを減らすことができるからです。
朝の口臭の原因となる病気は、早期発見、早期治療で、早めに治しましょう。
③虫歯を治すときは材料に注意!
できるだけ研磨面がツルツルのものを選びましょう。
プラスチックは経年的に劣化、汚れもつきやすくなり、口臭の原因となります。
金属、ジルコニア、セラミックなどのツルツルした材料の方が、プラーク、歯の汚れがつきにくいものの方が、口臭が防げます。
④嗜好品を見直そう
食べ物やタバコなどの口臭の原因となる嗜好品を見直すと、口臭を減らすことは可能です。
一度見直してみるのも良いでしょう。
タバコは歯周病にとってはリスクしかないので、出来たら禁煙がベストです。
⑤鼻呼吸をする
口呼吸やイビキを治して、鼻呼吸をすると、口臭が減らせる可能性があります。
なぜなら、口を閉じていると、口の中が潤い、バイキンが唾液で洗い流される効果が期待できるからです。
出っ歯で口が閉じにくい理由で、鼻呼吸が難しい方は、矯正治療で改善できる可能性もあります。
鼻に問題があり、鼻呼吸が難しい場合は、耳鼻科で相談されてみるのも良いと思います。
⑥歯並びを治すか、徹底して綺麗にする
歯並びを矯正治療で綺麗に並べ直したり、歯並びが悪いところをフロスなどを用いて徹底的に綺麗にすると、口臭は減らせる可能性があります。
なぜなら、歯並びが悪いと、歯並びの悪い部分に汚れが溜まりやすくなり、その汚れが口臭の原因となるからです。
歯並びが綺麗な方が、歯ブラシもしやすいですし、歯の汚れも取れやすいですよね。
歯並びが悪くて、歯の汚れが取れない部分がある方は、フロス等使って工夫をして汚れをとるようにすると、朝の口臭は防げる可能性があります。
⑦入れ歯を外して寝る
入れ歯は外して寝ると、口臭を軽くすることができる可能性があります。
なぜなら、入れ歯も、入れ歯のバネがかかっている歯も、バイキンの棲家とならないよう、寝ている間は綺麗にしておく必要があるからです。
寝ている間の口の中は、入れ歯が入っていない方が、バイキンは繁殖しにくいですから。
寝る前に外した入れ歯は、ブラシをかけたら、入れ歯洗浄剤などを用いて清潔にしましょう。
入れ歯は外して、口の中も清潔にすると、朝の口臭を防げる可能性があります。
⑧糖尿病などの全身疾患がある場合、全身的な病気のコントロールをしましょう。
糖尿病やガンがあると、口臭の原因になります。
口の中を綺麗にすると、糖尿病の数値が下がったり、全身的な病気の予防にもつながると言われています。
口の中を綺麗にして、病気も改善できたり、予防できるのなら一石二鳥ですね。
全身的な病気と、口の中のクリーニングを同時にして、口臭予防していきましょう。
朝の口臭を消したい人は、
・まず、口の中を綺麗にしましょう。
・フロスや歯間ブラシも併用しましょう。
・その時に舌の上も綺麗にしましょう、
・定期検診を受けて、問題点を把握しましょう。
・歯を治すときは、治すときの材料に気をつけましょう。
・口呼吸にならないようにしましょう。
・全身疾患も気をつけましょう。
・口臭の原因となる嗜好品は控えましょう。
上記の点に気をつけてみてください。
口臭が減らせること間違いなしです。
口臭が消える薬があったら便利ですが、残念ながら、ないのが現状です。
口の中は粘膜があるので、そんなに強い薬は使えないんですね。
洗口液は、あくまでも補助的なものとして考えた方が良いです。
口臭が気になる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!